湖畔のメキシカンウェディング
2015年9月20日
猪苗代湖 湖畔のMexican Wedding
「HABU WORLD」
人には必ず人生に結びがある
メキシコではそれが、消えてなくなることではなく
“生へと繋ぐもの・再生”を意味すると考えられている
日本ではお盆が同様の意味を持つ
メキシコで「死者の日」と呼ばれる盛大なお祭りの日。
たくさんのお花や”カラベラ”というカラフルなガイコツを
街中に飾って、故人を明るく迎え入れる準備をする。
一般的な結婚式ではタブーとされる「死」という言葉や
それを連想させるようなモチーフを
お二人がコンセプトになさった意味。
私は初めてお会いした時から、お二人の想いを伺って
デザイナーを職業とするお二人の感性や作品への気持ち、
そしてメキシコの考え方に触れたお二人がデザイナーと
して表現できることを形にした結婚式は、本当に
素晴らしいものになると違いないと確信しました。
それと同時に、一風ドキっとするようなこのテイストが
年配の方やゲストに受け入れて頂けるだろうか
お二人の大切な気持ちが、「変わっている」とか
「縁起が悪い」という真意と違う形で受け取られないだろうか
と、プランナーとして心配もありながら。
でも、それは私のとりこし苦労だったようです。
カラベラをモチーフにした、お二人がデザインから
用紙選び・印刷まで行った招待状をお送りした時に
一番におばあちゃんが「素敵な招待状だこと!」と
おっしゃって下さったと聞きました。
お二人のご家族、ご親戚、ご友人の方々は
幼い頃から、学生時代、そして今もずっと
お二人の持つ素敵な感性と想いを誰よりも理解して
一緒に日々を歩んできてくださったんだと。
私なんかよりずっと、お二人のことをわかってくれてた。
会場のすべての飾りも、ペーパーアイテムも
ゲストへのプレゼントの小物一つ一つも
引出物の箱のデザインも、袋のタグも
テーブルクロスやナフキンへの刺繍も…
全部全部、お二人が何か月もかけ手作りしたもの。
ゲストの為にここまで時間と労力をかけて
自分たちの結婚式にいらして下さる方をもてなそうと
いう気持ちに、ただただ尊敬と感動でいっぱいでした。
自然が大好きだから、猪苗代湖の自然に誓うことに決めた。
綺麗な空気、水、そんな環境の中で優しく光るような
素敵な名前のお子さんがいた、ファミリーウェディング。
天国にいる大切な家族も明るく迎えられるような
結婚式になるようにと。メキシコ中が華やかに彩られ、
街中が一番賑わい、最も生き生きする。
そんな「死者の日」のお祭りのような結婚式で
お二人でなければ伝えられない経験と言葉がありました。
結婚式から帰った後、おばあちゃんが
「こんなに素晴らしい結婚式に出られるなんて!」と、
おじいちゃんは近所の方に自慢して回っていたと伺いました。
お友達からも、「二人らしい」「最高だったよ!」の声。
奇抜なテイストだったかもしれないけれど、
変わっていることをしたかったわけじゃない。
おもしろそうだからとこのコンセプトになったわけじゃない。
お二人が人生で学んできた経験に向き合ってきたから
お二人だから、意味があったこの結婚式だったのです。
それが確かに、ゲストの皆様に届いたことが何より
私達スタッフが嬉しかったこと。
これからも、HABUご夫妻のWORLD溢れる
ご家庭に、たくさんの幸せが訪れますように。
Wedding Planner
梶原 映実